国公立大学と私立大学の偏差値について考えてみる

話題

大学には、国公立大学と私立大学があります。

国公立大学とは国・県が運営している大学、私立大学とは企業・法人が運営している大学のことです。有名なところで言うと、国公立大学は東京大学、京都大学等、私立大学は早稲田大学、明治大学等です。

受験する時、難易度の基準となるものの一つに偏差値という指標があります。「この大学は偏差値があの大学より高いから、こっちの大学の方が賢いんだ。」と判断する人がいますが、それは正しい判断なのか、国公立大学偏差値、私立大学偏差値を基に考えていきます。

科目数の違いについて

国公立大学と私立大学の受験生目線から見ると、一番大きな違いは科目数の違いではないんでしょうか?

国公立大学の受験科目は文系であると、5教科8科目(国・数2・英・社2・理2)、理系であると、5教科7科目(国・数2・英・社1・理2)を勉強することが一般的ではないでしょうか?共通一次の科目となっているため、国公立大学を受験する人は、7、8科目勉強することになります。

私立大学の場合、文系は3科目(英・国・社、数から1つ選択)、理系も3科目(英・数・理)となるのが一般的です。

国公立はバランス重視、私立は特化形といったイメージです。点数が高くなりやすいのはどちらでしょうか。

また、受験システム上、国立大学は共通テストの後、受験する大学を決めます。つまり、一定の点数を取った人が、二次試験に挑戦します。私立大学は一発勝負なので、様々な学力の人が受験します。つまり、学力が低い人も受験します。

偏差値は周りとの差によって出るものなので、国立・私立の偏差値は違う意味のものということが分かったのではないでしょうか。

また、大学受験の際の偏差値については、大学偏差値ランキングがかなり正確な数値を出していますので、ぜひブックマークしておきましょう。

大学への進学の違いについて

受験した大学にそのままいく割合は、国公立大学・私立大学どちらが高いでしょうか。答えは国公立大学です。国公立大学を本命として受験する人の中には、私立大学を併願で受験する人が多いです。

逆に私立大学を本命として受験する人は、国公立大学を併願する人は少ないです。理由としては、科目数が一つの原因です。私立大学を本命としている人が、国公立大学を受験するには、プラスで4科目以上勉強する必要があります。

本命の科目に集中するのが一般的ですよね。つまり、国立大学の合格者は、ほとんどがそこに進学予定の受験者です。一方私立大学の合格者は、そこに進学しない受験者も多くいます。極端な話、国立大学の勉強をしながら、私立大学にも合格するような天才も私立大学の合格者に含まれているわけです。

まとめると、国公立大学の合格者は、国公立大学志望の受験者の上位、私立大学の合格者は、国公立大学・私立大学志望の受験者の上位となり、異なった偏差値が出ることが予想されます。

国公立・私立の偏差値のまとめ

上記の2点から、国公立大学と私立大学の2つの偏差値を直接比較するのは間違っています。ただ、記事を読んだ解釈が、同じ偏差値だと国公立大学の方が賢いんだという解釈は間違っています。偏差値というのは、あくまでも周りとの差を数値化したものです。

A大学の大学生の中から図書館に行っている人に聞いた勉強時間と、B大学の食堂にいる人に聞いた勉強時間を聞いてA大学の方がたくさん勉強していると判断するのは違います。仮に、B大学に聞いた人の勉強時間が多くても、B大学の方が勉強時間が多いと判断することも間違っています。同じ条件でないと比較する意味はありません。

ただ、一般的には国公立大学と私立大学を比較する際はプラス5して偏差値を比較しようと言われています。ですが、国立大学と私立大学の偏差値の比較は意味がなく、それぞれ違った難しさがあるということを述べて、この記事の終わりとしたいと思います。

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